inみなこい

子育てを頑張るファミリーを応援する情報サイト

REPORT

[取材]

取材記事「nico歯科 駒ヶ根」

 2021年8月に駒ヶ根市の古田切交差点近くにオープンした「nico歯科 駒ヶ根」。

 

 ガラス張りの特徴的な外観と、看板に『親子で通える』の言葉があり、建設中からまみーずいんふぉスタッフも気になっていたので取材に行ってきました!

 

 院内は木をふんだんに使っていて、明るく温かい雰囲気です。

 

 キッズスペースには大きな滑り台があるなど、楽しく歯医者に通える工夫が沢山。小さなお子さんが利用しやすい小上がりの待合もあります。

 

 また、お母さんが通う際には託児も可能。まさに『親子で通える』歯医者さんです。

外観

 今回、開業にあたっての想いやお子さんの歯の治療などについて院長の藤田美千代先生にお話を伺いました。

院長 藤田美千代先生

——なぜ駒ヶ根で開業されたのでしょうか?

私自身が駒ヶ根の出身で、大学時代から地元で開業したいと思っていました。

——「nico歯科」という名前の由来を教えてください

当院の理念として「関わる全ての方を笑顔にしたい」というのがあり、「笑顔」というところからこの名前にしました。

——『親子で通える』というのはどういうことなのでしょうか?

 開業にあたってどんな患者さんに来てもらいたいかを考えた時に、私自身が子育て中なこともあり、ママ目線で「親子で通える」ということを大事にしました。

 

 自分自身が出産後、子どもを病院や歯医者に連れていくことってすごく大変だなと感じました。また、自分の口のケアに時間を割くことができなくなって。そういったことを考えた時に、親子で一緒に通えることが大切だと思いました。

 

 「家族一緒に歯医者の日」というキャッチコピーもあります。家族みんなで歯医者に通って予防歯科をやっていかないとお子さんの歯は守れないと考えています。

遊びに行きたくなるようなキッズスペース

——そういった思いから託児やキッズスペースを充実させたのですね。

  お子さんがこちらで治療をする際の流れを教えてください。

 小学校高学年など自分で痛いところなどを話せるような年齢になると、大人と同じようにお子さん本人から話を聞いて進めていきます。

 

 小さいお子さんだと、「ひよこルーム」というマットの部屋でお母さんから話を聞きながらお口の中を見ていきます。できそうであれば、イスのお部屋に移動するなどお子さんの様子を見て対応します。

 

 初回は緊急性がある場合を除いて治療はしません。当院で歯医者さんデビューをされるお子さんも多いので、2回目からは歯医者の機械に慣れるトレーニングと歯磨き指導をし、まずはお口の中の環境を整えます。必要があれば3回目以降に治療を始めていきます。

ひよこルーム 歯医者さんデビューや歯医者にトラウマのあるお子さんも安心

——私も息子の歯磨きの時は嫌がられたり暴れたり…日々試行錯誤しています。

  毎日の歯磨きに悩んでいるママやパパにアドバイスをお願いします。

 歯磨きに悩まれているお母さんは多いですよね。プロだと思われていますが、私の子どもも嫌がりますよ。

 

 5歳くらいまでのお子さんなら、キシリトールのタブレットなどをご褒美として使うのも効果的です。小さいうちは「ご褒美のための歯磨き」となっても良いので、歯磨きを習慣とすることが大切です。

 

 5~6歳ごろからは「何のために歯磨きをするのか」を教えていかないといけない時期になります。自分の歯を守るために歯磨きをするということを歯科医院でも教えていきます。将来自分の歯を守っていける子を育てたいので、小さいうちから歯磨きを習慣づけ、自分の歯に関心を持てる子に育てていってほしいなと思っています。

 

 小さなお子さんも、夜だけはしっかり磨いて一日の汚れを落としてほしいです。忙しい朝や昼は、押さえつけてきちんと磨こうとせず、歌を歌ったり遊んだりしながらコミュニケーションの時間として歯磨きをするのも良いですね。夜にはお父さんなど他の大人がいれば、体をくすぐってもらったりするのも良いと思います。

 

 また、全部きちんと磨かなくても良いんです。今日ここを磨いたら、明日違うところを磨こう、とか。年齢やお子さんよって、それぞれ虫歯になりやすい場所があります。そこだけ重点的に磨いてもらうように当院でも指導をしています。最初の3秒でとにかくそこは磨いてもらい、残りは嫌がってしまったらササッと磨けば良いと考えてもらえたら、お母さんの気持ちも楽になるのではないでしょうか。

——歯磨きの仕方などもサポートしてもらえるのですね。

 はい。歯磨き指導の際はまずお子さん本人に磨いてもらっています。本人で磨けている部分があれば、お母さんに特に注意して磨いてほしいところがお伝えできます。

 

 当院は0~3歳のお子さんも多く来院していただいています。何ヶ月でも、歯が生えていなくても大丈夫です。

——外観もガラス張りで特徴的ですが、こだわったポイントはありますか。

 歯医者さんって行きづらい場所ですよね。嫌いな方が多いと思いますが、そもそも歯医者に来てもらわないと意味がありません。ガラス張りなら待合室など中の様子が見えますし、キッズルームが見えたらお子さんも行きたがってくれる。それだけで歯医者自体のハードルが下がると思いました。

 

 また、nico歯科のロゴの「i」はデンタルミラーの形になっています。これは当院のコンセプトの「見える化」を表しています。

 

 患者さんの中には滅菌状態や消毒を心配されている方もいらっしゃるので、滅菌ルームや技工室の扉に小窓を付けて、廊下から中が見えるようにしました。口の中に入るものがどんなものか知らない方も多いと思うので、見ることができたら安心するだろうと考えています。

各部屋の中が見えるよう小窓が付いている。お子さんの治療中の様子をのぞくことも可能

—最後にメッセージをお願いします。

 治療のない歯医者さんでいたい、という思いがあります。治療になった瞬間に少なからず痛いことをしなくてはなりません。メンテナンスで来てもらう分には「きれいになって気持ちよかった」で終われるので、子どもにとって歯医者は遊びに行く所になります。「次はいつ来るの?」と言ってくれる子や、おしゃれして来てくれる子もいますよ。

 

 ママやパパとお子さんはもちろん、おじいちゃん・おばあちゃんも含めて是非家族で通っていただき、歯のストレスがゼロの人生を送ってもらえたら嬉しいです。

(取材 2021年9月8日)